2014/8/5
先日10年前に付き合っていた元彼が出張でこちらに来ていたので、別れて初めて再会した。
彼には恨まれていると思っていたし、彼には家庭があるし
住んでいる場所も遠くなってしまったので、再会出来るなんて思いもしなかった。
きっとお互いに、青春時代の中でも特別な存在だったと思う。
だから、再び会えるのはとても楽しみだった。
今だから話せることがたくさんあると思っていた。
けれど、蓋を開けて見ると、話したいことも聞きたいこともそれほど無くなっていたのだ。
若いのに妙に落ち着いていて、おっさんのようだった彼は
更におっさんさに磨きをかけていた。
強がりで、不器用で、真面目過ぎるところが、変わっていなかった。
けれど、夫となり父となり、「あの頃とは違う自分で居なければならない」と
少し無理しているようにも思えた。
私の呼び方も変わってしまっていた。
本音を一切見せてもらえなかったような気分だ。
扉をパタン、と静かに閉められたような。
私が知っている彼は、私を好きな彼、だったのだと気付く。
会いたかったし、相談したいこともたくさんあったし
今でも唄っている私を知って欲しかったけれど
なんとなく、なんとなく、もう会うことは無いのだろうなと思う。