2014/6/27

暗闇から連れ出してくれた人は、飛行機に乗ってやって来た。
久し振りに会える顔に嬉しくてにやにや。


始まっても無いけど、もう終わったと思っていた先生にも会えた。
私が来るのを知らずに来ちゃったのかなとか
少しよそよそしい態度が気になりながら
もう特別な事を望まないから大丈夫なのにな、と心の中で思いながらも
それはそれは楽しい時間を過ごした。


三々五々、それぞれの帰り道、私は先生と2人きり。
仕方が無いのか先生の仕掛けなのかは分からないけど
ゆっくり歩きながら近況をうだうだ話し、気付けば手を繋いでいた。
なかなかタクシーに乗れずに、ぎゅっとされても腕を解けずに何度もキスをする。


「私のこと避けてたでしょ」
「そんなことないよ、それよりあなたがすっごく気を遣ってるなと思ってたよ。
俺はもうおじさんだから、避けるとかそんなややこしいことしないよ。」
「また逢える?」
「逢えるでしょ。もうあなたは可愛いんだから。」


さっきまで犬を求めていた私は何だったのだろうと思うのと同時に
終わっていない先生との特別な関係に安心しているのは、まやかしなのかとも思う。